ライフコーチング”不安障害専門”カウンセラーの横井延昌(よこいのぶまさ)です。クライアントのSさん(37歳女性)とセッションをしていた時の話です。Sさんは不安障害で、一時期は仕事にも行けず、自宅に引きこもっていました。今は仕事にも行けるようになり、出張でバスや、電車、新幹線にも乗れています。最近は、体調も良く、特に困ったこともありません。お薬も頓服を持っているだけ。はたから見ると、とてもよくなっているのですが、“病気の改善率は50%”と、おっしゃるんですね。あなたは、どう思いますか?多少不安にもなりますが、乗り物も、長距離の移動も大丈夫、断薬もほとんどできている。「もう治っているんじゃないですか?」そんな声が、聞こえてきそうですね。Sさんはこうおっしゃいます。「私は、仕事などで、ほとんど決まったことをやったり、決まった場所に行っているだけ。」「だから、元気なんで、知らないところに行ったら、どうなるかわかりません。」なので、改善率は50%だと思うそうなんですね。あなたも、なんとなくこの気持ちわかるんじゃないですか?不安障害や、パニック障害で、発作に襲われた経験がある方は、“未知の経験を怖がる”傾向がとても強いです。「また、発作が起きるんじゃないか。」そう思うのも、無理はないと思うんですね。でも、ちょっと考えてほしいんです。Sさんの場合、最初は仕事にも行けず、引きこもっていたんですから、その時は、「家から出て、発作が起きたらどうしよう。」と、思っていたはずなんですね。“今の行動範囲も、以前は未知の恐怖”だったんです。でも、今は何もなく、過ごせている。それは、今の行動範囲に慣れたから。それを繰り返していけば、大丈夫なんですね。Sさんに、こうお尋ねしました。「仕事に復帰するとき、どう思いましたか?」「発作が起きたらどうしようと思いました。」「でも、今は?」「何ともないです。」「行ったことがない場所も、それと同じですよ。」「そっか~。じゃあ、70%ぐらい良くなっているのかもしれませんね。」20%自信が増えて、明るく笑うSさんなのでした。———————————–あなたは、行ったことがないところに行くときは、不安になりますか?誰でも少しは不安になると思います。それは、それでいいんです。あなたは、今まで不安やパニックを治すために、いろいろ頑張ってきたと思います。そのあなた自身の頑張ってきた道のりを思い出していただきたいんですね。「知らないところだからって、行けないわけじゃないかも。」そんな風に思えません?ちょっとでもそう思えたなら、大丈夫!無理のない範囲から、ちょっとずつやってみればいいですよ。“無理せず、ちょっと頑張る気持ち”を、大切にね。応援しています。(^^)最後まで、読んでいただきまして、
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不安・パニック障害 未知の恐怖を和らげる大切なこと